D・ボンヘッファー

読者諸賢はディートリッヒ・ボンヘッファー(以下、D・ボンへッファーあるいは単にボンヘッファーと表記する)と云ふ人物をご存知でせうか。ドイツの神学者でヒトラー率いるナチスが台頭してゐた困難な時代に、その欺瞞性を早くから見抜いてゐたキリスト者です。

このD・ボンヘッファーといふ人は非常に優秀なキリスト者でした。ドイツの東大ともいへるベルリン大学で神学を教へてゐましたし牧師として牧会活動をしてゐた時期もあります。投獄される直前には反ヒトラー運動の拠点である国防軍情報部の嘱託として働いてゐました。

結局、目を付けられてゐた当局に逮捕されて投獄されてしまつたのでした。そしてドイツが降伏する直前に処刑されてしまひました。39年の短い生涯でした。ボンヘッファーが現代の殉教者と云はれるゆゑんです。

ぼくは現在、「D・ボンヘッファー ―その生涯と信仰― 」といふ12枚組のCDの半分を聴き了へました。なかなか興味深いCDです。村上伸といふ大変学識のある牧師が語り手です。定価は税込みで15000円もします。けれども、魂がこのCDを聴くことで少しでも向上するなら安い買ひ物ではありますまいか。

ぼくは思ふ。時代が間違つた方向へ動いてゐるときに警鐘を鳴らし反対する勇気を!ナチスが選挙によつて合法的に当時のドイツの政権を掌握したことはよく知られてゐる歴史的な事実です。国民の圧倒的な支持を受けて第一党となつたのです。そんなときに反対を表明することが、どんなに困難なことか!

殆んど全ての人々に嫌はれ、たとへ石を投げつけられてもやり抜けなければならないことがあるのです。ボンヘッファーにとつて、それはヒトラーを暗殺することでした。群衆の中で死傷者を多く出しながら、なほ暴走をやめないダンプカーを停止させるためには、その狂つた運転手の命を奪はねばならない!これはボンヘッファーが用ゐてゐる比喩です。

命を賭して計画した暗殺はすんでのところで失敗してしまひます。独裁者ヒトラーは辛くも命拾ひをしました。そして一方のボンヘッファーは処刑されます。こんなキリスト者が第二次世界大戦のあの時代に存在したのです。

キリスト者は物分りよささうな顔をして何でもいいよ、いいよと唯々諾々と従ふ今の世によく見られる腰砕けの人間では断じてありません。キリスト者は間違つてゐると確信するなら時の政権にも徹底的に抗う信念の人でなくてはなりません。

D・ボンヘッファーについては、まだ勉強しなくてはならない余地が大いにあります。まづは残りのCDを全部、聴く必要があります。さうしてボンヘッファー自身が著した何冊かの本と一、二冊の伝記を読んだうへで自分なりによく消化してから兄ブログである“「論」ブログヨシ樹”にて詳しく記事にして発表するつもりです。だいぶ先の話になると思ひますが乞ふご期待!


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ヨシ樹

Author:ヨシ樹
昭和に生まれ、平成を生きる日本男児。
東京の大学を卒業して故郷の愛知県に戻る。
肉体労働や家庭教師、塾講師を経て現在に至る。
現在、未曾有の大不況下で苦しい転職活動を余儀なくされている。
経済状況は極度の貧乏。某市内の賃貸マンションを棲家としている。
いわゆる「勝ち組」「負け組」という二元論的なステレオタイプが大嫌い。
趣味はブログ執筆、読書、六弦ベース、オートバイ等々。ちなみに大型自動二輪免許保有。かつてハーレーを所有。
夢はオートバイでの海外ツーリング。具体的にはユーラシア大陸をBMWで走破することなどを考えている。
日本経済の酷いデフレを憂いつつも某市のリサイクル・ショップや古本屋によく出没する。
実は牧師の息子であり、幼い頃から聖書と教会に親しむ。

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